GCS step1

全国のライブカメラを地図上に表記

 全国のライブカメラの位置です。 いろいろご利用ください。 https://www.google.com/maps/d/edit?mid=12xkj87OQ_G_CbWapzBhV-c4lc6CExdPl&usp=sharing

2017年5月13日土曜日

五反田の乙女地蔵

今回は五反田の乙女地蔵に行ったときの報告です。

神奈川の女性にまつわる伝説をいろいろ回り始めましたが
今回は伊勢原。
岡崎地区にある五反田の乙女地蔵です。

さて...どんな悲哀に満ちた話があるのか...ちぇけらっちょ!

背後の太陽はPhilandthehounds氏のフリーフォトです。


五反田の乙女地蔵

五反田といっても東京の五反田ではありませんよ。
神奈川県伊勢原市にある五反田です。
まぁそもそも五反田という地名は結構ポピュラーな地名。
五反の田んぼがあったから五反田だそうです。
五反ってなんだ?

尺貫法でいう10畝(せ)のこと...

わかるかっ!w

1尺が30.3cm
6尺が1.82m

この6尺が日本の基準
なぜならこの6尺で日本人のほとんどの人の背の高さをカバーできるからで
この6尺を1間(けん)といいます。

そして畳の登場!「起きて半畳寝て一畳」といいますがまさにそのとおり!
畳のサイズは6尺×3尺。ですから畳の長い面の長さが1間なわけです。

さて反は面積だから平方で求めなければなりません。
6尺×6尺(畳二枚分)≒3.3㎡が1坪。
30坪(60畳)で1畝
ということで1反は600畳敷きの広さ...
寝て一畳なんだから600人が寝れる広さ...
想像できんわ!w

公認プール(25mプール)の平方メートルは25m×11mで275㎡
1a(アール)=10m×10m=100㎡なのでプールは2.75a
99㎡が1畝だから1畝はほぼ1a
ということでざっくり公認プールは2畝チョイ
ということで一反とは25m公認プール5つ分の広さってことだね...

ということで五反は25m公認プール25個分...
広いわっ!

とこんなことやってたらいつまでも伝説の話に行き着かないのでそろそろ切り上げまして...
とにかく広いってわけです...

そんな五反ある田んぼの場所の乙女地蔵はどんなんやろ...
どんな悲しいお話が隠されてるんやろう...
(まぁお地蔵さんのあるところ、悲しいお話があるというのはもうここの定番なのでね...w)

今回は平塚方面から車で向かってみました。
平塚共済病院と面する県道61号線を北上。
赤羽橘交差点を左折します。


ちょこっと入り組んだ道を通ると程なく見えるのが乙女地蔵です。


きれいに整備されてます。
ネット時代の昨今。
私のような伝説好きが訪れるようになったのか?
まぁいい傾向かも知れませんよね...

ではその乙女地蔵のいわれなのですが...



むか~し(時期は不明。なのでこの昔話はこじつけ話に近いかもしれませんね。)
岡崎村の大句という地区に大地主がいました。
その地主のところにはオタミという奉公人の美しい女性がおりました。
地主の息子はオタミを気に入り父親にオタミとの結婚を申し入れます。
はじめは身分の違いもあり反対していた両親ですがオタミの働きぶりや器量や気立てのよさを感じ許すようになります。
しかし親戚の者たちは本家にどこの馬の骨ともわからない下女が嫁ぐのに大反対。二人の仲を認めようとはしませんでした。

背後の太陽はPhilandthehounds氏のフリーフォトです。

しかし本家の主人からの懇願で親戚筋も渋々「ならばどれだけ働き者なのかあの五反田に一人で一日の内に田植えをし終えたら結婚を認める」と条件を出します。
オタミは暗いうちから準備をし、日があけると同時に田に入ります。黙々と田植えをしていきますがなかなかはかどりません。一人でという条件なので若旦那も手を出せず見ているのみ。そのうち日が暮れていきます。オタミは祈ります。「もう少し...もう少しお日様よ沈むのをまってくれ...」するとお日様は西のほうから少しづつ高くなり始めました。
その太陽の下、オタミは田植えをすべて終えることができました。
しかし、田植えを終えると娘はそのまま倒れ、息を引き取ってしまったということです。その刹那、太陽はするりと西の山に落ちていきました。




秋になりほかの田は稲穂がたわわに実っていましたが
オタミが植えた五反の田の稲は一向に育っていませんでした。
やがて岡崎の村人達はオタミを哀れみその地に地蔵を立てました。
それが今の乙女地蔵ということです...




という筋の話です。

なんとも物悲しいお話...

というかねなんでか女性が絡む伝説って悲劇が多いよね...

折花姫も然り、愛の地蔵も然り、番町皿屋敷なんてのは悲劇以外何物でもないしね...

しかしこの話。実は系統としては「日招き伝説」という系統らしく
日本各地に同じような話があります。
神奈川でも小田原の「嫁田のはなし」だとか三浦半島の「小松が池」の話など
よく知られたところでは鳥取県の湖山長者伝説ですが
こちらは長者自体が日招きをします。
この日招き伝説の共通点は最終的に没落です。
日招きをした人は亡くなるやら没落するやらと悲劇が襲うわけです。

まぁこの話は実は違う件で詳しくお話しますが伊勢原の乙女地蔵については長者や日招き、そしてオタミが亡くなり、結果五反もの稲穂が実らないという悲劇が絡んでおり湖山長者伝説と形態は同じといえます。
多分ここ大句の長者もそれが結果没落したものと考えられます。

因みにこの湖山長者伝説は朝鮮半島に類似の伝説が多いらしく
そちらからの流れではないかということも指摘されているようです。

なににしてもお地蔵様があるところに悲劇あり!

古いこのお地蔵様のもう崩れて見えないお顔越しに深い何らかの悲しい出来事がすかして見えてくるようです...




参照:
http://www.geocities.jp/shonanwalk2010/K-mukashibanashi-27.html
http://minwa.fujipan.co.jp/area/kanagawa_005/
http://www.city.isehara.kanagawa.jp/docs/2015022000707/

オタミさんの乙女地蔵に会いに行こう!宿泊はこちら↓








0 件のコメント:

コメントを投稿