神奈川県各地の温泉を渡り歩いてとうとう50軒!
その50軒全ての温泉分析票を回収し一覧にしてみるといろんなことがわかります。
ということで今回は50軒の温泉分析票を惜しげもなく発表!
どこの温泉が何に効くのかをあわせてお伝えします!
ということで 今回は 温泉大県 神奈川県です!
まずは私がセコセコ集めた温泉分析票の一覧をご覧ください。
https://drive.google.com/file/d/1uqKJJgxVzx6bNfECpGoEZ_9PkCLdkauW/view?usp=sharing
泉温
温度は色分けしています。
オレンジ系がいわゆる温泉
水色系が鉱泉です
箱根はほぼ高温泉。
しかし箱根高原ホテルだけ低温泉ですね。
小田原、三浦半島南側辺りが冷鉱泉。
浸透圧
浸透圧で言うと横浜、小田原辺りが高張性で箱根、湯河原は全て低張性ですね。
低張性ということは浸透圧によって体積が減るそうなので簡単に言えば
水分が入りやすく長時間入ると体がふやけるそうですw
高張液は逆なので体から体液が出やすい。逆に言えば成分が入り込みやすいということで長時間はいると湯あたりするそうです。
液性
殆どがアルカリ性
アルカリ性は肌がすべすべになるといわれていますよね
なんとなくコーティング能力が高いというのでしょうか?
この表の中で一番アルカリ濃度が高かったのが
ふじの温 泉 東尾 垂の湯
pH値が9.9で最高でした。
厚木の七沢荘も9.8で高いです。そういえば七沢荘は入るとトロトロとまとわりつくような感じしました。実は七沢温泉の近くには飯山温泉があります。
その飯山温泉はなんとpH値11.3という日本でも最高峰の強アルカリ温泉。このあたりはアルカリ濃度が高いってことですね。因みにその強アルカリ温泉施設は元湯温泉です。
ところがこの元湯温泉、日帰り湯でも高いんだわ...w 食事込みで6000円以上。
ならその元湯温泉のお隣、ふるさとの宿。そこは日帰り800円で入れます。pH10.4です。
同じくトロトロ感がある岐阜県池田温泉が8.8なので此のくらいだとトロトロ感あるんでしょうかね?
箱根では仙石原 品の木 一の湯。
ここがpH値が9.2と高い数値を出しています。でもあまりトロトロ感ありませんでした。
水割りが原因か?
酸性はいわゆる造成泉に集中しています。
大涌谷温泉 蒸気造成混合泉二号のpH値2というのが最高の酸性泉ですね。
酸性泉は殺菌能力が高く肌の古い角質を落とすといわれているようで
ドクターフィッシュと似たような感じでしょうか?w
因みにレモンのpHが3くらいです。
なお日本で最も酸性度が高い温泉は秋田の玉川温泉。pH1.2だってさ!
成分
さて成分ですが
箱根に多いのはメタケイ酸 メタホウ酸値です。
メタケイ酸
メタケイ酸というと美人の湯などといわれて肌に良いとされます。
どうもケイ酸類はコラーゲンへの働きかけが強くなるようで
そこから美肌の湯などといわれるようです。
骨への影響も良く、骨粗鬆症防止にも効くかもしれません。
箱根湯本ホテルはメタケイ酸の高い温泉と自称していますが...涙
実は箱根で一番高いメタケイ酸の値を示しているのが
箱根小涌園 ユネッサン 展望露天風呂ですw
303mgの値を示しています。
箱根小涌園系はメタケイ酸が高いようで他の源泉でも240mgの値を示していました。
ということは
神奈川で一番の美人湯は箱根小涌園!
ということに成りますw
さてメタホウ酸値で日本一はどこか...
どうも別府だそうです。慈菜湯宿 粋房 おぐら
コチラはメタケイ酸値723mgだとか...トホホ
メタホウ酸
メタホウ酸を形成しているホウ素は細胞壁を維持するのに重要な要素のようで
ホウ素がなくなると細胞壁維持がむずかしくなるとか...
しかし逆に多すぎると阻害されるようで、ホウ素が多いオーストラリア南部では農業ができないとか...
尚、消毒効果もあるそうです。多すぎると害になるということで小さな微生物にとっては少ないホウ素でも害になるということかもしれません。
そのメタホウ酸の含有量が一番多いのも...箱根小涌園 ユネッサン 展望露天風呂
83.2mgのメタホウ酸値です。
小涌園なかなかいいなぁ~
しかし第二位は意外にも四季倶楽部箱根星の家...
僕の中ではワーストに入る宿ですw
さてメタホウ酸含有量日本一の温泉は新安比温泉(源泉名 安比温泉保戸沢の湯)
メタホウ酸値が6451mgだそうです...トホホ
新安比温泉に興味がある方はお猿さんをクリック!↓
水素イオンは酸性でなければ基本発生しません。ということで水素イオンを観測できるのは酸性の温泉となりますね。ということで箱根で観測できるのは造成泉のみということになります。中性になると炭酸水素になります。
水素といえばちょっと前に話題になりましたよね。悪玉活性酸素と結びついてそれを排出するとか...空気中に水素イオンが混じっているということはそういう意味でいいということになりますよね。
ということで強酸性の造成泉は活性酸素も豊富ということに成ります。
リチウムイオン
リチウムというと電池をおもいだしますがね。
実は躁病に効果があるということです。
回収した温泉成分分析票においてリチウムイオン含有量が一番多いのはやはり
箱根小涌園 ユネッサン 展望露天風呂
ですw
三冠だ!
つづいては横須賀の横須賀温泉 湯楽の里
ここは前回の温泉分析票を元にした総評にて
色々な成分が程よく溶けている神奈川県下においての総合評価一位の温泉ですね。
ストロンチウムイオン
ストロンチウムには良いストロンチウムと悪いストロンチウムがある
ストロンチウム90は悪いやつで放射性物質をガンガン出すので白血病などになりやすい。
対して無害のストロンチウムは放射性物質を出す90と結合して大概に排出するとか...
ということで被爆などに効果がありそうです。
箱根ではそのストロンチウムが法定温泉の値に達している温泉はありません。
でも上記記載の横須賀温泉 湯楽の里はストロンチウムの値が12mgとなっており
法定温泉成分値を越えてます。
リンク先である甲斐駒ケ岳温泉尾白の湯の紹介ではストロンチウムが通常の10倍とのこと...コチラのページを見ると104.5mg すごいわ...
駒ケ岳温泉に興味がある方はこちらのお猿さんをクリック!↓
まぁ良く鉄分摂取とか何とか言いますけどやはり鉄ってのは必要なんですね。
鉄はヘモグロビンを生成するのを手助けするのでいわば血を作る要素!血は酸素を運ぶのに重要なので鉄分不足は酸素欠乏に陥りやすくなり貧血などの原因になるとか
ということで鉄イオンが含まれている温泉は当然貧血などにも効果ありということになるのでしょうか?ただし神奈川の温泉においてその鉄が含まれているのは温泉としてはありませんね。
因みに鉄含有量日本一の温泉は北海道 恵山温泉 恵山温泉温泉旅館で173.9mgだそうですw
バリウムイオン
バリウムというとレントゲン撮影のときに使うなんてイメージあるんですがどうも体には有毒らしいですね。なのであまりやってはいけないようです。それにバリウム飲んでレントゲンよりも内視鏡のほうがよっぽど胃がんなどは見つかるそうではっきりいってバカバカしいそうです。しかし少量であれば筋興奮薬にもなるそうでそういう意味では温泉に混ざっている分についてはむしろ体に良いのだと感じますね。
神奈川県ではマホロバ・マインズ三浦が一番の含有量で38.1mg
でもやはり横須賀温泉 湯楽の里がそれに続く法定含有量を越えています。
マンガンイオン
マンガンといえば...やはり電池ですよねw
なんだよ温泉というか人間って電池と同じ物質がいいのかよ!なんて思ってしまいますがまぁ取りすぎなければいいものは良いんでしょうねw
人体における必須元素だそうで骨の形成や代謝に関係、消化などを助ける働きもあるそうです。不足すると平衡感覚異常や糖尿病、疲れやすくなったり骨の異常がおきたりともう散々な感じですw
しかし水道水などにも多く含まれており、私生活で不足することはまずないとのこと
ということはあまり温泉で含まれていても関係ないのか?
成人男性が一日当たり摂取すべきマンガンの量は4mgといいます。水道水にも多いといってもそりゃ法定温泉が定める量と比べれば微々たる物で一リットル中0.05mgということ...。だから温泉成分一覧表を見てもマンガンはそこそこ入ってますよね。
しかし温泉としてやっぱある程度入っていないと認められないということで法定温泉では10mg以上となっています。
そしてそれを大幅に超えるダントツの数値を出しているのが...
横須賀温泉 湯楽の里 です...
なんと192.2mg...すげーな。
神奈川県下においてほかにマンガンを法定温泉の定める数値を超えているものはありません。
フッ素イオン
フッ素といえば歯磨きの研磨剤という印象ですよねw
フッ素とはそれ単体だと猛毒だそうですが基本温泉にあるのはフッ化物。
フッ化物はエナメル結晶の安定化、歯の再石灰化の促進、抗菌作用、耐酸性の向上などが効用としてはあるようですね。まぁ歯磨き粉のCMでおなじみですねw
神奈川県下においてフッ素イオンが法定温泉数値以上なのはありませんでした。
ただし入った温泉においては岐阜県揖斐郡の池田温泉。6.9mgあります。
臭素イオン
臭素は鎮静作用があるようで癲癇などに効果があるようです。
神奈川県下ではマホロバ・マインズ三浦。71.3mgの臭素イオンが含まれています。
面白いのが箱根周辺ではこの臭素系は高くないんですが小田原、大磯では逆に多いです。
大磯プリンスホテルで48mg、ヒルトン小田原では46.2mg、小田原天然温泉コロナの湯が37.6mgあります。
ヨウ素イオン
甲状腺ホルモンと関係が深い人間にとって必要元素だそうです。甲状腺に蓄積されるようです。消毒剤にもなります。ヨードチンキはヨウ素から造られているようです。逆に放射性ヨウ素が甲状腺にたまることで甲状腺ガンなどになる可能性もあります。
神奈川県では箱根では殆ど検出されていません。しかしやはり横須賀温泉 湯楽の里では57.1mgという濃度で出てきています。法定では1mg以上なので横須賀温泉では結構な量入ってますよね。
続いてINSPA横浜。ここでは22.4mg。そしてマホロバ・マインズ三浦では16.4mg入っています。東京湾側に多くあるのでしょうかね?
硫黄イオン
硫黄イオンとしてしまうとそれを算出しているところのみ表示されてしまいますが
総硫黄とすれば三つのイオンが関連することになります。地域によって計算されているか否か違うのかもしれませんが
硫化水素イオン チオ硫酸イオン 遊離硫化水素の総数が1mg以上で法定温泉ということにならしい?硫黄温泉といえば当然箱根仙石原あたりということになるのですがなんとあのあたりのいわゆる造成泉は酸性-カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉。硫黄泉じゃないのかね?なんて思っていたら温泉泉質ってのは特長のある順番に記載するようで仙石原あたりの造成泉は酸性(pH2という強酸性)という特徴が一番強く 続いてカルシウム(91.9mg) 硫酸(440mg)塩 塩化物(236mg)と並べていくと硫黄(147mg)泉が消えてしまうなんて感じになるんでしょうね。
湯屋やまざくら 四季倶楽部フォレスト箱根 四季倶楽部箱根和の香 はたご一の湯 仙石原品の木一の湯 四季倶楽部強羅彩香 白濁したこれらの温泉は酸性-カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉ということになり硫黄泉とは言われてないようです。対して硫黄泉は箱根湯の花プリンスホテル湯ノ花沢温泉となり第38号蒸気造成泉です。泉質名は単純硫黄泉 硫化水素(14.7mg)型です。
三重県桑名の長島温泉 里の湯でのみ1mgで法定ラインが検出されています。
箱根といったら硫黄泉のようなイメージありますが実は硫黄泉はごく一部。
小涌谷温泉だけなんですね。
硫化水素
細胞保護の要素があるようです。グルタチオンの合成促進、抗酸化作用、アポトーシス抑制など...なのでアトピだとかにも効果があるようですね。
チオ硫酸
重金属と結合する能力(キレート)があるため重金属(水銀 銅 鉛)等やヒ素やシアンカ水素の解毒薬として利用されるそうです。
まとめ
メタケイ酸 肌に良い
メタホウ酸 細胞壁を維持 消毒効果
水素イオン 悪玉活性酸素と結びついてそれを排出
リチウムイオン 躁病に効果
ストロンチウムイオン 被爆などに効果
鉄 貧血などにも効果あり
バリウムイオン 筋興奮薬
マンガンイオン 骨の形成や代謝
フッ素イオン エナメル結晶の安定化、歯の再石灰化の促進、抗菌作用、耐酸性
臭素イオン 鎮静作用
ヨウ素イオン 甲状腺ホルモン 消毒剤
硫黄イオン 細胞保護の要素 重金属(水銀 銅 鉛)等やヒ素やシアンカ水素の解毒薬
他の地域を全体的に見たわけではないのでなんともいえませんが
結論
やはり色々な成分が満遍なく混入している安定した温泉は横須賀温泉に確定!
美肌になりたいなら箱根小涌園。
という感じです。
因みに
カルシウム含有量が日本一
否 世界一なのがなんと鶴巻温泉だそう...
うーん
ということで次回は鶴巻温泉と飯山温泉攻めて見ますか...
0 件のコメント:
コメントを投稿