底倉温泉にて現在温泉宿として唯一営まれている老舗つたやです。
底倉温泉
歌川広重 箱根七湯 底倉温泉 つたやが描かれている
すぐ近くに宮ノ下温泉があるためここをついつい宮ノ下温泉だと考えてしまいがちなのですがここは立派な別名称!底倉温泉なんです。
しかも南北朝時代にはすでにその記述があるといわれ温泉地としてもとても歴史があります。
新田義則が南朝再興に失敗した際、隠れ住んだとか、東征時の豊臣の夜営地となり秀吉がつかった太閤風呂があるとか、伊達政宗が幽閉された場所があるなど色々な伝説があります。
まぁ豪華な建物がある富士屋ホテルに目が行ってしまうのも当然といえば当然なのですが、宮ノ下温泉は底倉温泉の引湯ですから本来ならここの温泉名が有名になってておかしくないですよね。
つたや
江戸時代には湯宿として四軒が営まれていたそうですが、火事やら震災やらで結果残ったのはこのつたやだけ...とても貴重な宿です。
旅籠から明治期温泉療養宿と方針転換。その名残が今に続いているようです。
東海道を宮ノ下交差点で左折。すぐ右手に小さな看板が見えます。
一瞬わかりにくい。でも日帰り温泉の幟が立ってます。
駐車場は小さいですね。七、八台も止まれればいっぱいです。
入り口は斜面に沿うように建っているためか
川の向こう側の山の入り口のような感じで面白いです。
入ると階段になっています。
花がいっぱい飾ってありました。寂れた温泉宿の少なからぬ歓待でしょう。
綺麗です。
降りると下駄箱。(鍵は自分管理)
それとどうも客室でしょうか?
ここで靴を脱いでエレベーターで一階に向かいます。(ここは三階)
エレベータを降りるとすぐ目の前が受付です。
なんとも温泉療養宿のオヤジらしいって感じの男性が迎えてくれます。
横浜ウォーカーを出すと「いやー今日は横浜ウォーカーの客ばっかりだよ...」と快く対応いただきました。
通常は1000円ですが今回は横浜ウォーカー割りで500円!
オヤジ(店主)の説明では階下左に内湯 右が露天。
ここは当時客用の宿だから内湯と露天はつながっていないので一旦服を着用して
移動して欲しいとのこと
露天は本来源泉を溜めておくための施設だったので簡単なつくりとのこと。
受付の周りの壁に写真がいっぱい飾ってあった。
明治初期の底倉が偲ばれる貴重な写真もある。
店主に撮影して良いか尋ねると権利関係で殆どだめ。
だけどこの写真はうちが所有しているから良いよといわれて撮影したのがこちら...
うん充分当時を偲べる。
多分これは複数の宿屋の集合写真。
でも当時の賑わいを感じられます。
風情があるじゃないですか...
橋が架かっている手前の道は箱根裏街道かな?
あとご主人が撮影した写真も...
さて階段をおりて
まずは内湯へ...
手前が男湯 奥が女湯だ。
客は僕だけだったので内部撮影
脱衣場は狭い。
三畳、四畳ほどだろうか...
それにロッカーがところ狭しと並んでいる。
無料だ。
洗面台はふたつ。ドライヤーが二台。トイレがひとつある。
湯殿の電気は自分で点けるよう記載があった。
結構粗末な感じ。まぁ温泉病院としての側面が強いのでこの程度なのだと思う。
さて湯殿の中に入ると....
おぉっ
結構広いしなかなかな創り!
脱衣場からしては広すぎるw
洗い場も10人近く同時に利用できるだろうか?
浴槽は20人近くは同時に入れそうだ。
そして温泉は....
うん!悪くない!
温度もちょうど四十度ちょいほどで自分にはちょうど良い
泉質は後ほど載せるが
さらっとした泉質できもちいい。
窓からは向かいの山の木々が見え
紅葉の季節はなかなかだろう。
二十分ほど楽しんで露天に移った。
露天は一旦内湯を出て廊下を挟んで少し階段を上った先にある。
手前が男湯 奥が女湯だ。
中に入ると二畳ほどの脱衣場がありそこにもロッカーがある。
洗面台が一つ ドライヤー、トイレは無しだ。
僕しかいないのでロッカーは使わず籠に衣服を入れる。
もう脱衣場から浴槽は見えているが
露天といってもほぼ屋根に覆われている。
簡易的と店主が言っていたのがわかる。
確かに作りは単なる水槽を浴槽型に切り替えただけのような創りだ。
多分不満も多く寄せられていたのかもしれない。
でも本来温泉なんてこの程度。
昨今のテレビなどの影響により温泉宿には素敵な温泉施設なんてものが定着し始めたために
期待がありすぎるとうのもあるかもしれない。
入ってみるとやはり温泉としてはとても良い。
何も考えずゆったり浸かっていられる。
蛇骨川の川の音と雨の音が聞える。
ここも二十分ほど浸かっていた。
温泉を出て受付の脇にある休憩室で一休み。
奥は有料の座敷席。
自販機のコーラを購入して
蛇骨川側のカウンター席についてまったり...
そこで十分ほど休憩してつたやを後にしました。
総評 施設としては簡素な感じは否めません。しかし本来温泉といえばこういうものだと思えば
悪くはないと思います。泉質もとても上質!それを1000円ほどで楽しめるのならむしろ
お得感あります。ただ施設上の面白さという意味ではかっぱ天国のほうが
上かもしれません。そうとうこなした女性意外ならここを楽しめる方はあまりいないと
思います。店主もここは男性客が多いとおっしゃってました。
デートには向きませんね。
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成分
1温泉利用施設名称 そこくらの湯 つたや
2源泉名 底倉溫泉 (源泉名:---------- )
台帳番号 温泉村 第52号
3泉 質 ナトリウム-塩化物泉 (旧泉質名: 弱食塩泉)
低張性 弱アルカリ性 高温泉
4泉 溫 (1)源泉 64.3 °C (2)使用位置 42°C
5温泉の成分 知覚的試験 無色澄明、無臭
pH 7.8
電気伝導電率 177. mS/m
蒸発残留物 1050. mg/kg
成分統計 1219. mg/kg
陽イオン
|
mg/kg
|
陰イオン
|
mg/kg
|
水素イオン (H+)
|
-
|
水酸イオン(OH-)
|
-
|
リチウムイオン (Li+ )
|
0.48
|
フッ素イオン(F-)
|
0.17
|
ナトリウムイオン (Na)
|
320
|
塩素イオン (Cl-)
|
484
|
カリウムイオン (K+)
|
32.4
|
臭素イオン (Br-)
|
-
|
アンモニウムイオン(NH4+)
|
-
|
ヨウ素イオン(I-)
|
-
|
マグネシウムイオン (Mg2+)
|
5.1
|
硫化水素イオン(HS-)
|
-
|
力ルシウムイオン (Ca2+)
|
32
|
硫酸イオン(SO42-)
|
60
|
ストロンチウムイオン (Sr2+)
|
0.16
|
炭酸水素イオン(HCO3-)
|
113
|
バリウムイオン(Ba2+)
|
0.003
|
炭酸イオン(CO32-)
|
<0.1
|
全鉄イオン (Fe2+ Fe3+)
|
<0.01
|
硝酸イオン(NO3-)
|
0.2
|
アルミニウムイオン(Al3+)
|
0.007
|
リン酸水素イオン(HPO42-)
|
<0.1
|
マンガンイオン (Mn2+)
|
0.116
| ||
陽イオン
|
380.3
|
陰イオン
|
657.3
|
遊離成分
|
mg/kg
|
微量成分
|
mg/kg
|
メタケイ酸 (H2SiO3)
|
147
|
銅イオン (Cu2+)
|
<0.001
|
メタホウ酸 (HBO2)
|
23.9
|
鉛イオン (Pb2+)
|
<0.001
|
遊離二酸化炭素 (CO2)
|
0
|
総水銀 (Hg)
|
<0.0005
|
遊離硫化水素 (H2S)
|
-
|
総ヒ素 (As)
|
0.64
|
亜鉛イオン(Zn2+)
|
0.001
| ||
遊離成分計
|
170.9
|
微量成分計
|
0.64
|
6温泉の成分の分析年月日 平成24年10月19日
7登録分析機関の名称及び登録番号 財団法人 北里環境科学センター
神奈川県知事登録第二号
禁忌症及び入浴上の注意事項
1 禁忌症及び適応症
温泉の医治効用は、その温度その他の物理的因子、化学的成分、温泉地の
地勢、気候、利用者の生活状態の変化その他諸般の総合作用に対する生体
反応によるもので、温泉の成分のみによって各温泉の効用を確定することは
困難であるが、当温泉の禁忌症、適応症は概ね次の通りです。
(1)一般的禁忌症
急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、
呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、
その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(特に初期と末期)
(2)泉質別禁忌症
------------------------------
(3)一般的適応症
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、
くじき、慢性消化器病、痔症、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進
(4)泉質別適応症
きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病
2 入浴の方法及び注意
温泉には老化現象が認められ、地中から湧出した直後の新鮮な温泉が最も
効用があるといわれているが、それぞれの泉質に適する用い方をしなけれ
ばかえって疾病に不利に働く場合がある。したがって浴用上の注意事項は
おおむね次のこととする。
(1) 温泉療養を始める場合は、最初の数日の入浴回数を1日当たり1回程度とすること。 その
後は1日当たり2回ないし3回までとすること。
(2)温泉療養のための必要期間は、おおむね2ないし3週間を適当とすること。
(3) 温泉療養開始後おおむね3日ないし1週間前後に湯あたり (湯さわりまたは浴湯反応) が
現れることがある。 「湯あたり」の間は、入浴回数を減じ又は入浴を中止し、湯あたり症状
の回復を待つこと。
(4)以上のほか、入浴には次の諸点について注意すること。
ア、入浴時間は入浴温度により異なるが、初めは3分ないし10分程度とし、慣れるにし
たがって延長してもよい。
イ、入浴中は、運動浴の場合は別として一般には安静を守る。
ウ、入浴後は、身体に付着した温泉の成分を水で洗い流さない (湯ただれを起こしやす
い人は逆に浴後真水で体を洗うか、温泉成分を拭き取るのがよい)。
エ、入浴後は湯冷めに注意して一定時間の安静を守る。
オ、次の疾患については、原則として高温浴 (42°C以上) を禁忌とする。 高度の
動脈硬化症・高血圧症・心臟病
カ、熱い温泉に急に入るとめまい等を起こすことがあるので十分注意をする。
キ、食事の直前、直後の入浴は避けることが望ましい。
ク、飲酒しての入浴は特に注意する。
3 禁忌症、適応症の決定年月日 平成24年 11月 6日
4 决定者 神奈川県小田原保健福社事務所長
成分に影響を与える項目の掲示事項
1.温泉の加水について
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行っています。
| ||
加水の理由
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源泉温度が高温であり、入浴に適した温度に保つため加水しています
| ||
2.温泉の加温について
| ||
行っています。(冬季のみ)
| ||
加温の理由
| ||
冬季に浴槽内温度が下がった場合のみ、入浴に適した温度に保つため加温する場合があります。
| ||
3.循環装置等について
| ||
循環装置等の使用
|
あり
| |
循環装置等を使用する理由
| ||
源泉掛け流し放流式ですが、衛生管理のため循環ろ過を併用しています。
| ||
4.入浴剤、消毒について
| ||
入浴剤の使用
|
なし
| |
使用している入浴剤
| ||
製品名:
| ||
製造(販売)会社:
| ||
主な成分:
| ||
入浴剤を使用している理由
| ||
消毒処理
|
行っていません。
| |
消毒を行う理由
| ||
消毒の方法
|
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