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2016年10月15日土曜日

熱海 海辺の薪能

昨晩 熱海で海辺の薪能が開催されました。
例年MOA美術館で行われている館内薪能ですが
今年はMOA美術館改装とのことで熱海の浜辺での開催となったようです。

元々このために熱海に行ったわけではないのですが
通りがかりに人だかりを見つけて興味本位で覗いた次第です。
意外によかったのでその報告をさせていただきます。

ちなみに今日も開催予定だそうです。




開催場所は国道135号線 ジョナサン前の熱海サンビーチ脇
開催は17:30頃から18:30頃までの一時間でした。

演目は

「海」

「夕月船頭」

「高砂」

 の三つ
自分も能についての知識は乏しいのですが
能は基本前場と後場の二幕があるそうだがどうも今回は一幕形式を三つ行うようです。


一幕目の「海」は今回のための新作だそうです。
      能楽師は辰巳万次郎(能楽師協会 理事 宝生流)



囃子方は通常に配置に着きシテをまつ
するとなんと海だけあって海から船でシテが登場。


船が橋懸かりの役目をおっているところが面白い。


シテが舞を待っている間に月が出てきた。
秋なので朧月ではないそうだが秋の季語でなら薄月。


海の波音と良いとても幻想的。





ニ幕目は「夕月船頭」 花柳あらた・常磐津文字兵衛

夕月船頭は能ではなく邦楽舞踊だそうです。
淀川の情景を描いた歌とのこと

確かに能くらべて庶民的
でも面白い!近くに子供がいたのですが能では飽きていたものの夕月船頭では
興味をそそられていたようですw




三幕目は「高砂」 能楽師は辰巳万次郎(能楽師協会 理事 宝生流)

高砂は九州阿蘇の神官が高砂の浜にたどり着いたときその浜の美しい松の下を掃き清めている老夫婦を見つけて話を聴くというシチュエーション。
シテは翁 ツレは嫗
高砂の松と住吉の松は実は夫婦の松(相生の松)であると話します。
遠く離れていても二つの松の想いは一つとときます。
んで二人はその松の精霊であるとカミングアウトするという筋書きだそうです。
結婚式などでよく歌われる歌ですよね。松と共にめでたい舞です。
新郎新婦が鎮座する席を高砂なんてもいいます。ここからきています。


どなたかの結婚式の動画だそうですがこの演舞に近かったです。


シテの登場である橋懸かりはビーチ沿いのスロープを利用しています。
これは浜辺に下りてみてみました。
正に薄月とのコラボがまた素敵でした。



ちょっと寒かったです。本日観に行く方は防寒具をお持ちいただいたほうが良いと思います。
ダウンとかあっても良いレベルでしたw



総評 とても良いです。月夜に浮かぶ舞台。そして能の音楽。
    しかも無料! 良いと思います。このためにわざわざ小田原近辺から行くべきか?
    と問われると疑問符ですが近くの方、または熱海に宿泊の方は
    観に行っても言いと思います。
    ただしやはり能は理解しないと少し難しい...
    行く前の基礎知識。何を演舞しているのか位は学んでいったほうが良いかも知れません。

    本日は
    長唄一調一管「月と海と」(新作初演) 笛 福原寛 小鼓 樫田喜代
    素浄瑠璃「乗合船恵方万歳」より 常磐津文字兵衛ほか
    能 「」 宝生流 辰巳満次郎
    
    リンクをたどればあらすじなどが確認できます。是非ご覧になってから観に行ってください。



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